2017年12月28日木曜日

Win10でVAIO Smart Networkを無効にする

クライアントのPCでWi-Fiに接続できないというトラブル発生。
預かり調査としたが、VAIO(SONY版)でWin7→Win10に更新されているもの。

単純に原因から言うと、当時のVaioにはVAIO Smart Network(以下VSN)というアプリがプリインストールされてて、こちらの操作がWindowsの操作を上書きしてしまうのが原因。

…なのだが、こいつがちょっと厄介で御存知の通りVAIOがSONYから離れて3年余、一応サポートページはあるのだが、当然ながらWin7機のWin10へのサポートは実施されていない。

アナウンスでもVAIO Smart Networkは機能しない…とされているが、Win7→10へ更新されたPC上では動作しており、さらにアンインストールができない(アンインストールしようとすると『利用中のOSには対応していない』とアナウンスが出て削除ができない)ため、ツボに嵌ってしまうのである。

この手のWi-Fiマネージメントアプリは、WidowsXP以前のOSではWi-Fi(無線LAN)があまり一般的ではなく、OSによる管理がまだ不十分だった時代の遺産でしかない。
Wi-Fiの接続が一般的になり、OSによる管理もきちんとできるようになった今となっては要らないものの代表格である。

故に以下の手順でVSNを無効化する必要がある。
Win10の操作はバージョン1709(2017年秋版)でのもの。

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VAIO Smart Network(以下VSN)の無効化手順
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(1)タスクバーからVSNを開き、すべての無線デバイスがonになっていることを確認。
※これを必ずはじめにやらないとハマる。

(2)スタートボタン(左下のWindowsマーク)を右クリックして『コンピュータの管理』を開く。

(3)サービスを開き、その中のVSNServiceを見つけて、右クリックしてプロパティを開く。

(4)スタートアップの種類が自動または自動(遅延開始)となっているので、無効に変更してその下の停止ボタンをクリック。
※この時点でサービスが停止し、タスクバーのVSNアイコン(緑の場合もあり)が消えることを確認。

(5)次にタスクスケジューラを開く(同じコンピュータの管理から)。

(6)タスクスケジューラライブラリ→SONY Corporation→VAIO Smart Nerwork内のVSN Logon Startを右クリックして無効にする。
(これで自動起動をすべて阻止)

(7)PCを再起動して自動起動しないことを確認したら完了。


ちなみに、同様の機能を持つアプリが富士通のPCにもデフォルトでインストールされている(Plugfree NETWORK)がこちらはコントロールパネルからすんなりアンインストールできる。
またルーターにも似たような管理アプリが添付しているが、こちらも基本的には不要。ルーター付属のCDやアプリがなくても大半のルーターはブラウザ経由で設定可能である。
*クライアントマネージャ(Buffalo)、らくらく無線スタートEX(NEC)等


2017年12月22日金曜日

ロジテックのLAN-WH300Nシリーズは即時捨ててしまえ

ちょっと乱暴なタイトルだなとは思う(笑)
その理由だが、ルーターを乗っ取りDDoS攻撃に加担するマルウエア、Mirai亜種の感染被害が再び拡大している。

JPCERT/CCのアナウンスによると、10月末頃から検出されはじめて11~12月に定常的に発生している状況。

その中で、国内の感染機器にロジテック製LAN-WN300Nシリーズが多く含まれている(攻撃パケットのMACアドレスから容易に割り出せる)こともアナウンスしている。
型番やシリアル番号は本体後部のカバーを外すと確認可能。
(下記リンク先参照)
LAN-W300Nシリーズカバーのはずし方
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これはJPCERT/CCが相当オブラートに包んだ表現をしていると思われる。
実際オープンリゾルバ問題のときにもロジテックの当該製品の比率は自分が管理しているDNSのログを見ても8割を超えていた。
正直当時のロジテックの製品は穴だらけで、その穴は買い替え以外ではまともに塞げていない状況だった。

製品の回転数が異様なほど高いメーカー(2~3ヶ月で廃番→1回作って在庫売り切ったら終了の繰り返し)は、警戒したほうが良い。
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このことを受けて、ロジテックも再度ファームウエア更新のアナウンスを(一応)出しているが、ものが約5年以上前の製品である点、肝心のファームウエアの造りが酷すぎてファームウエア更新すらままならない(訪問先でこれが設置されていると絶望感しか感じない)点を鑑みると即刻に別製品に買い換えることを強く推奨する。

無論それ以外のルーターにおいても、ファームウエアの更新は可能な限り行ったほうが良い。

自宅の端末は自分のものだが、そこから先のネットワーク資産は世界中で共有しているもの。
無駄なトラフィックを発生させない、DDoSに加担しない、自分のPCや端末を守る事は結果として、対策にかけるコストを低下させてネットの利用料金を引き下げる(この辺は風が吹けば桶屋が…の理論だが)ことにもつながるので、ぜひ実施してほしい。

参考:
・Mirai 亜種の感染活動に関する注意喚起(JPCERT/CC)
https://www.jpcert.or.jp/at/2017/at170049.html

・Mirai亜種が国内の最大2万4000ホストに感染、ロジテック製Wi-Fiルーターの脆弱性を悪用(Internet Watch)
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1097777.html

・ロジテック製300Mbps無線LANブロードバンドルータ
およびセットモデル(全11モデル)に関する重要なお知らせとお願い
http://www.logitec.co.jp/info/2017/1219.html

2017年12月21日木曜日

EPSON製プリンタで11月のWindows Update以降印刷できなくなる問題発生


*写真の機種では問題は発生しない
エプソン製プリンタで11月のWindows Update以降印刷できなくなる現象が発生、問題発生しているプリンタはインクジェット、ドットインパクトのほかPCレジなどで使われているレシートプリンタまで多岐に及ぶ。
※レシートプリンタでは特定の条件下で発生

年賀状の印刷シーズンでもあり、エプソンでは専用の窓口(12/22まで)も準備した。

ただし、インクジェットの機種は全て販売終了・修理対応終了している機種が多いため、一般ユーザーのインパクトは少ないと思われる。

【2017年12月19日更新】 Windowsアップデート後 一部のプリンターから印刷できなくなる現象について
http://www.epson.jp/support/misc/171116_oshirase.htm

基本的には12月までに配信されている修正プログラムの導入で解消される。
このため使うときだけしかPCの電源を入れない人は要注意。
Windows Updateの受信のためにも、たまには自動スリープを無効にして半日ほど放っておくのをおすすめする。

Winddows7,8.1での修正状況と確認方法
https://faq2.epson.jp/web/Detail.aspx?id=050055

Windows 10各バージョンでの修正状況と確認方法
https://faq2.epson.jp/web/Detail.aspx?id=050057

2017年12月20日水曜日

ロードバイクのパワー計が5万円で買えるようになった件(4/4追記)

自分はロードバイク乗りで、時々小さなレースに出る。
まぁ競争をしていれば速く…というより強くなりたいと考えてしまうので、以前からトレーニングの指標とするためにパワーメーター(ペダルをどれくらいの力で踏んでいるかを数値化するデバイス、単位はW)がほしいなと願っていた。
が、当時主流だったハブタイプのパワータップは10万円以上、クランク取り付け型やペダル計測型だとそれ以上…まだまだ高嶺の花だった。

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パワーメーターは最高出力を測るというより、パワーを数値化してその人の限られた燃料をいかに効率よく消費するかをマネジメントしようってのが目的の道具。
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そんなとき、2014年にStages Powerという左クランクに貼り付くようなタイプのパワーメーターが登場した。Stages Powerの最大の特徴は『とにかく安い』、それまで主流だったペダル装着型やPowerTapに代表されるハブ計測型などに比べると格段に安く、Ant+という規格に対応しているため既存のGarmin製サイコンであればそのまま使えてしまうため、大きく心が動いた。
…が、価格が7~8万円台でもう一声。

と思っていたら、パイオニアからこっそりとペダリングモニターの一部の機能をカットしたパワーセンサーSGY-PW510A80GL(80系アルテグラ)、SGY-PW510A68GL(68系アルテグラ・完売)が発売されていた。

Pioneer(パイオニア) サイクルコンピュータ用 パワーセンサー ANT+対応 シマノ社 FC-R8000(新ULTEGRA) 左クランクプリインストールモデル SGY-PW510A80GL
(Amazonへのリンク、現在はAmazonでのみ販売)

パイオニアの製品案内

ただし、価格を相当下げた関係上いろんな点が削ぎ落とされている。
・現時点でAmazonでの直販のみ(ショップ系の流通に流していない)
・アルテグラ(68系は完売、80系のみ12/1現在も販売中)だけ
・クランク長は170mmのみ
・ファームウエア更新なし
・アプリ連携なし

なんだけど、価格が最大の魅力である事は間違いないので、早速
Amazonでポチってしまった。

なお、手持ちのEdge500で使っているとヒルクライムなどケイデンスが70rpmを割る環境でデータが送られてこない問題が出ており、パイオニアに問い合わせをかけた。

回答として、一応30rpm以上でパワー検出(内部に傾斜センサでもあるのかな?)する仕様だが、補助としてマグネット(純正品はSGY-MG910P)を使用する事で改善される(かも)という話。

製品仕様関係には、ケイデンス検出マグネットの話は記載されていないが、仕様上残っている(たぶん基板は共通)のであれば改善可能と思われる。

(12/26追記・修正)
※マグネットの件についてはパイオニアへ追質問した結果、仕様上マグネット対応だが、製品コンセプトとしてポン付け想定のため敢えて説明書やWebでは言及していないとの事。
ちなみに自分の場合はマグネットを使用し始めて約1週間経過したが、その間の検出加減は相当改善している。

(2/8追記)
パワーメーターを使ったトレーニングについて教科書となりそうな書籍の紹介を掲載しました。
パワーメーターを使ったトレーニングの参考書

(4/4追記)
パイオニアの自転車用パーツの流通が、これまでの卸業者経由ではなくショップ直取引に変わったようで、ショップでも直接取り寄せできるようになったようです。

2017年12月16日土曜日

nrcアイウエアのラインナップメモ(忘備録)

某有名メーカーのOEM先、nrcの製品群がいつの間にか相当増えているので、忘備録兼ねて特徴を整理。(レンズは全てツァイス製ポリカーボネートレンズを使用)
https://xseries.nrcocchiali.com/
画像はX3のガビア(nrcサイトから)

●X1
基本スタイル、1枚レンズ仕様
レンズ中央上部に補強のためのパーツあり。
峠の名前の付いたカラーデザイン5種、レンズカラーはデザイン毎に固定。

・アングリル(フレーム:黄緑、グレイレンズ:レッドミラー)
*アルト・デ・ラングリル(標高1570m)、最高勾配23%のブエルタ・ア・エスパーニャ最大といえる超級山岳。

・ガヴィア(フレーム:ピンク、レンズ:ブルーミラー)
*がヴィア峠(標高2652m)、ジロ・ディ・イタリアの中でも最高難度の峠。雪と低体温に苦しまされることが多い。

・ゾンコラン(フレーム:ブルー・レンズ下青、グレイレンズ:カーボンミラー)
*モンテ・ゾンコラン(標高1750m)。ジロ・ディ・イタリアに過去5回登場したアルプス山岳。

・ラ・ルドゥート(フレーム:赤、レンズ:レッドミラー)
*リエージュ~バストーニュ~リエージュのフィニッシュ前にある峠

・ステルヴィオ(フレーム:白にイタリア国旗色のワンポイント、レンズ:調光レンズ)
*ステルヴィオ峠(標高2757m)、イタリア北部のアルプス山中にスイス国境に面した峠。ジロ・ディ・イタリアにも度々登場している。

●X1RR(Race Ready)
レース仕様、カラバリ2種。
X1で特徴だったレンズ中央上部のパーツなし、軽量化のため?
レンズはブラウンレンズにゴールドミラーとクリアレンズのモデルがある。

●X2
X1の下縁ありタイプ。
ジョーブレイカーっぽい感じ。
カラバリ(アングリル、ミュール・ド・ユイ、ゾンコラン、ツールマレー、ステルヴィオ)
・ミュール・ド・ユイ(フレーム白・レンズ下赤、グレイレンズ:カーボンミラー)
*ご存知『ユイの壁』、フレッシュ・ワロンヌ以外にも世界選でも登場したことのある激坂。距離は1.3Km短いが最大勾配26%という勾配を誇る。

・ツールマレー(フレーム:黒・緑、グレイレンズ:ブルーミラー)
*ツールマレー峠(2115m)、ピレネー山脈にある標高差は1404mの超級山岳。ツール・ド・フランスで登場する。

●X3
X1のレンズ交換タイプ、クリアレンズが付属してくるので夜間でも使いやすい。
カラバリはX1と同じ5種

●X4
レンズセパレート、下にフレームがあるタイプ。
カラバリは3種(セッラ・ロンダ、ブロックハウス、ステルヴィオ)
・セッラ・ロンダ(フレーム:青黒、レンズ:ブルーミラー)
*セッラ峠(標高2218m)、ジロ・デ・イタリアでは2級山岳とされる。ドロミテ山群のなかにあり、ジロ・ディ・イタリアでは度々登場する。

・ブロックハウス(フレーム:赤黒、レンズ:レッドミラー)
*ブロックハウス(標高1665m)アペニン山脈にある山岳の名前。10%前後の勾配が続く1級山岳。

●X5
レンズセパレート、レンズ下フレームなし。クリアレンズ付属
カラバリ4種(サクリモンティ、モルティローロ、ブロックハウス、ステルヴィオ)
・サクリモンティ(フレーム:オレンジ、レンズ:ブルーミラー)

・モルティローロ(フレーム:ダークグレー、レンズ:ブルーミラー)
*モルティローロ峠(標高1852m)、ロンバルディア州にある1級山岳。最大勾配18%という難所で、峠の入口にはマルコ・パンターニの追悼碑がある。

●RX1
いわゆるメガネ型のスポーツサングラス。
カラバリは5種(ストーム、ウォーター(ブルーミラー)、スノー(レッドミラー)、ライト、マグマ)

●DARK RIDE
X1,X2,X3の黒フレームモデル。各種1種ずつ。
レンズはX1カーボンミラー、X2ブルーミラー、X3レッドミラー。

なお、Amazonでは基本取り扱ってないので、ショップに個別に聞いてみるのが吉。

(追記)
2017年モデルの一部で、日本人の目に合わせて遮光レベルを下げたらしい。
※日本人は瞳の色が濃いため、ブルーアイに比べて紫外線に強い


2017年12月8日金曜日

Android 12月のNexus,Pixel向けアップデート公開(12/5更新)

Nexus/Pixcel向けAndroid2017年12月の定期アップデートの配布が開始されました。例によって12/1,12/5の2段階でアナウンスされています。

今月のアップデートではメディアフレームワークの脆弱性、カーネルの更新など緊急10件、危険度高37件の脆弱性が修正が提供されています。
また機種別脆弱性として緊急1件、危険度高2件(OSによっては一部高さらに3件)、危険度中42件の修正がアナウンスされています。
パッチレベルはDec 05, 2017で統一されています。

ビルド番号はAndroid8.1.0となりOPM1.171019.011が最新のビルド番号となります。
なお、Nexus6およびNexus9のアップデートは10月が最終提供です。

Android Security Bulletin (November 2017)
https://source.android.com/security/bulletin/2017-11-01

Pixel Security Bulletin November 2017
https://source.android.com/security/bulletin/pixel/2017-11-01


OTAファイルのリンクが判明次第、この記事を随時アップデートします。
◆各OTAファイルへのリンク(2017/12/5更新)
OTA Images for Nexus Devices
https://developers.google.com/android/nexus/ota

●機種別リンク
Pixel2 8.1.0(OPM1.171019.011):Link
Pixel2XL 8.1.0(OPM1.171019.011):Link
Pixel 8.1.0(OPM1.171019.011):Link
Pixel XL 8.1.0(OPM1.171019.011):Link
Nexus5X 8.0.0(OPM1.171019.011):Link
Nexus6P 8.1.0(OPM1.171019.011):Link

OTA(差分)ファイルを利用したアップデートの場合、SDKツールのadbコマンドを利用して手動更新すれば現在の設定を保持したままアップデートできます。
※設定→端末情報→システムアップデートで更新する方法と同じ。
※adbコマンドの利用方法はこちらを参考にしてください。

それが待てないという方は、先行して公開されたファクトリーイメージからインストールしてください。
※本体は初期化されますので、設定が面倒という場合にはOTAアップデートをお待ち下さい。
※アーカイブのバッチファイルを加工(fastboot -wの部分の-wを削除することでユーザーデータは保持したまま更新されます)することにより、そのまま更新されます。ただし、ブートローダーのアンロック必須です。

Factory Images for Nexus Devices
https://developers.google.com/android/nexus/images